目次
スナック開業したい!
スナックを開業したいけど具体的にどうすればいいのかわからない…
この記事ではスナックの開業に必要なことを順に詳しく書いていきます。開業したいけど方法がわからない方は読めば解決できるかと思いますのでお付き合い下さい。
まずはスナックの定義について…
スナックは正確にはスナックバー(snack bar)と言い、軽食(snack)をつまみながらお酒を飲める酒場(bar)のことです。10人程が座れるカウンター席とテーブル席(ボックス席)があり、カウンター越しにはママと呼ばれる女性とスタッフ(キャスト)の女性がいて、お酒を飲みながらママやキャストと会話をしたりカラオケを楽しんだりできます。
”年配向けガールズバーというニュアンス”が一番しっくりくるかと思います。
キャストや客層もある程度年配が主で、料金は水商売と比べ比較的安いのが特徴。
起業家の間で人気が高い3つの理由
起業家の間では人気が高い業種です。高い人気の理由はこれらの3つの理由です。
- 客単価が高い
- 利益率が高い
- 初期費用が安い
人気の理由は年配がターゲットの商売ですので、客単価が高く売上が伸びやすいことがまず1つ。
一般の飲食業よりも高い値段設定でも販売が可能であるため利益率が高く、利益が取れやすいというのも特徴です。
また開業時にかかる初期費用も比較的安価で開業がしやすいのも人気の理由です。
スナックのメリット&デメリット
スナック開業の具体的なメリットとデメリットについてまとめます。
<スナックのメリット>
- 上記に記載した人気の理由3つ(客単価,利益率,初期費用)
- リピートがつきやすい
- 資格は食品衛生責任者のみ
- やり方によっては簡単に開業が可能
<スナックのデメリット>
- 競合店が多く集客が難しい
- 他店と差別化が必要
- お酒のトラブルがある
利益率が高くリピートしやすいビジネスは成功しやすいと言われております。そのため人気であり尚且つ開業に必要な資格は1日講習を受けるだけで取得可能な食品衛生責任者のみです。こちらは調理師免許や栄養士の資格があれば必要ありません。収容人数が30人を超える場合は防火管理の資格も必要ですが、最寄りの消防署で最大2日講習を受ければ取得可能です。
初期費用として大きい内装工事費用ですが、競合の多いスナックは居抜き物件も豊富であるため活用することでコストダウンも簡単に狙えます。
居抜きが多いということは…
居抜き物件が多いという逆を考えるのであれば、それだけ閉店したお店が多いということ。他店と差別化を図り顧客を捕まえなければ経営難に陥ります。これはどの業態にでも言えることでありますが、しっかりとしたコンセプトと自分のお店だけの強みがあれば継続しやすいです。
お酒の商売ですので酔っ払ったお客様の対応をしなければならず、警察を呼ばないといけない大きい問題に発展することも少なくありません。慣れるまではきついと感じるところもありますので注意が必要といえます。
開業の準備は何をすればいいの?
開業の準備に必要なことを具体的にまとめます。スナック開業を目指すのであれば、下記の内容の準備を進めましょう。
お店のコンセプトを決めよう!
他店と差別化を図るコンセプトは必須です。開業前に『ターゲットの客層』や『商品の価格設定』、他には『出店場所』や『内装デザイン』まで幅広くまとめておきましょう。
スナックは”接待行為”を行う際には風俗営業許可が必要になります。飲食店深夜営業許可との同時申請はできないので、こちらもお店のコンセプトを決める際に注意しましょう。
”接待行為”について
接待行為について警察側の明確な定義はなく、隣に座り接客行為を行ったり、お酌やタバコに火をつけるなどの行為はこれに当てはまるようです。
カウンター越しの接客についてですが、長時間1人のお客様を相手するのは接待に当たりますが、時間についての明記はないのでガールズバーなどはグレーゾーンだといえます。
物件の目処を立てておく
「居抜き物件かスケルトンか、立地はどのような場所がいいのか?」などを自分のお店のコンセプトと合わせて決めておきましょう。
不動産で物件をあらかじめ探しておき、場合によっては物件を押さえておいてもらうことも可能です。
開業資金をどこかで融資してもらう場合は先に物件を押さえておいて融資後契約するという方法がベストです。優良物件ですと取り合いになってしまうので、注意が必要と言えます。
また内装工事の見積もりもこの段階で出してもらっておきましょう。契約前でも内装の業者に見てもらうためであれば物件も貸してくれます。
開業資金を調達しよう
物件を押さえた後に開業資金を調達しましょう。融資は銀行などで借りると金利が高くおすすめできません。
日本政策金融公庫などの公的機関での融資であれば金利が少なく返しやすいのでオススメです。開業資金調達には審査や時間がかかってしまうものですので、あらかじめ開業予定日からさかのぼり、計画的に行うことが重要です。
時間がかかってしまうことを頭に入れておかないと、カラ家賃等でもったいないことになってしまうのも注意が必要なポイントとなります。
内装工事や届け出の手続きを行う
内装工事をする前に事前に各地域の保健所で審査内容を伺っておくことが重要です。後々審査がおりず開業できないといった場合を防ぐため。
審査内容に基づき工事を進めていきましょう。居抜き物件であれば前事業者が審査した後である場合がほとんどですので、そこまで注意は必要ありません。
工事完了日までに税務署で開業届、保健所で飲食店営業許可をとっておきます。深夜営業や接待行為を行う場合は警察署で審査内容等伺っておくことが重要です。
設備の購入や搬入の目処を立てておく
お酒を入れる冷蔵庫、お皿や灰皿などの備品関係を仕入れる目処を立てておきます。
内装工事が終わる予定の日に合わせて搬入を計画しておくことで、オープン日時のずれをなくしましょう。
スタッフの採用、仕入先の契約
オープン前に求人をかけておくならかけておきましょう。新規オープン時であれば求人が集まりやすく有利です。
また”売り掛け処理”ができれば経営しやすいので、仕入先との契約は重要です。業者に店舗まで持ち運びしてもらうだけでも毎日の業務の負担は少なくなります。
”売り掛け処理”について
多くは月末ですが、その月の発注した商品をまとめて一括で支払う方法になります。
簿記の用語では売掛金といい、掛売りのことを指します。その日その日で支払うよりも一括の方が税務署への申告時などにも楽というメリットがあります。
広告宣伝を行っておきましょう。
チラシ,WEB,SNS,広告媒体など種類は豊富です。オープン前に費用対効果を計算し、ベストな方法で宣伝を行いましょう。
またお客様をリピート化する施策などもあればこの段階で具体的に行っておきましょう。自身の名刺等も立派な広告になりますので、作成しておくべきです。
いざ開業!失敗しないポイントは?
開業したもののお客様がつかずすぐに閉店…
そんなことにはならないよう、注意しておくべきポイントはこちらです。
- 居抜きを活用し初期費用を抑える
- コンセプトに見合う立地を選定する
- 接客技術を高め顧客の増加を目指す
初期費用の相場は500万円程度と言われておりますが、居抜き物件を活用することで大幅に削減することが可能です。費用を多くかけるとそれだけ回収には時間がかかってしまいます。
コンセプトにあわせた立地を選定し、気に入ってくれた常連が常連を呼ぶ強いお店づくりを目指しましょう。
おわりに
スナックは儲かりやすいと出店した事業者が集まっている業種になりますので、うまいことやらねば競合に飲まれ閉店してしまうことも。
開業する場合であれば競合店との差別化を図り、他店に打ち勝つ施策が必要です。
せっかく開業したのに失敗ということにならないよう、事業計画をしっかり練り立地を選定し、儲かるお店をつくっていきましょう!!