目次
司法書士の仕事内容について
司法書士の代表的な仕事内容は下記の4つです。
- 登記業務
- 裁判業務
- 企業法務
- 相続・成年後見業務
業務の内容については専門的な知識が必要不可欠であり、誰でもできる仕事ではありません。
具体的にどのような仕事なのか見ていきましょう。
登記業務
1つ目は登記といえば司法書士と言われるぐらいメジャーなものです。
不動産登記
商業法人登記
の主に2種類があり、取引の安全を守る公的制度の専門家の仕事。
不動産の所有権などの登記や、変更のあった会社を登記し取引を安全に行えるようにするもの。
<不動産登記>
・ 家を新築したとき | 所有権保存の登記 |
・ 土地や建物を売買、贈与したとき | 所有権移転の登記 |
・ 土地や建物を相続したとき | |
・ 離婚により土地建物を財産分与をしたとき | |
・ お金を貸したり、借りたりしたとき | 抵当権や根抵当権設定の登記 |
・ 土地や建物を貸したり借りたりしたとき | 地上権や賃借権等の登記 |
・ 引越しや結婚で住所や氏名などが変わったとき | 変更の登記 |
・ 住宅ローンを完済したとき | 抵当権抹消の登記 |
<商業法人登記>
・ 会社(株式・有限・1円会社など)を設立するとき
・ NPO法人、財団、各種法人や組合等を設立するとき
・ 役員が変更になったとき
・ 資本金を増やしたり、減らしたりするとき
・ 本店を移転したり、支店を開設したりしたとき
・ ストックオプション、新株予約権を発行するとき
・ 商号や目的を変更するとき
・ 合併や組織変更をするとき
・ 解散や清算をするとき
引用元:http://www.castle-rock.jp/infomation/touki.html
司法書士はこれらを登記する仕事になります。
相続・成年後見業務
2つ目は遺族に相続がある時や、判断力の乏しい高齢者の補佐を行う仕事です。
相続関係の手続き
高齢者の後見人としてサポート
相続が発生した際の専門家として各種手続きを代行したり、財産管理の後見人として不利益が出ないように仲介したりします。
どちらにしても間に立って揉め事の無いように、法律に基づいて仲介し円滑に進めるものになります。
裁判業務
3つ目は裁判業務です。依頼を受け代理人として解決に導く仕事になります。
身近にある民事事件はもちろんのこと、本人訴訟などのいわば弁護士に近いような仕事をします。
我々司法書士は、この簡易裁判所で皆さんに代わって弁論したり、調停や和解の手続をすることができます。もちろん、裁判外でも、代理人として相手方と和解交渉をしたり、紛争性のある事件について相談を受けてアドバイスをしたりすることが可能です。
法律の専門家として、市民の皆様の身近な裁判のお手伝いをする司法書士。
引用元:https://www.tokyokai.jp/shoshi/trial.html
代理で書類作成したり、裁判を支援するのが司法書士です。
企業法務
4つ目は企業活動を支える仕事です。
法律問題の対応
株主総会や取締役会などの事務局業務
企業のコンプライアンス
企業の身近な法務のアドバイザーと言えるでしょう。近年ではコンプライアンスが重視されていますが、そういった企業の内部まで関わることのできる仕事です。
これら4つが司法書士の代表的なものであり、どれもが専門的な知識が必要不可欠なものになります。
司法書士の平均年収
司法書士の平均年収ですが、司法書士事務所に務める場合と開業する場合とで大きく違うのが特徴。
勤務型司法書士:平均年収600~650万円
開業司法書士:地方により違いはあるが、中央値は800万円ほど
勤務型の司法書士であれば安定した収入であり、年齢とともに収入は増えていきます。
一般的な職種よりも高めの水準である司法書士ですが、大きく稼ぐにはやはり独立するべき。
開業司法書士は最低で400万円〜最高で2000万円以上稼ぐことも可能
開業がうまくいけば、年収1000万以上の高所得者の仲間入りを果たすことができます。
司法書士のタイムスケジュール
司法書士の1日のスケジュールは大まかに言えばこのようなもの。
8:30 事務所内でのミーティング
10:00 不動産業者や金融機関からの案件を受注。必要な書類を集めたり不動産取引立会などの業務
12:00 昼休憩
13:00 引き続き仕事を行う
16:00 事務所で事務作業など
18:00 退社
こちらは一例であり、やはり繁忙期などでは残業があったりします。20時に仕事を終えるといったことも少なくありません。
基本的にはこのようなタイムスケジュールでありますので、参考になれば幸いです。
司法書士になるにはどうすればいいの?
司法書士になるには国家試験である司法書士試験を合格する必要があります。
非常に難関であり、合格率は3%前後と非常に低いのが特徴。
無事合格したあとは全国の司法書士会のいずれかに登録することで、司法書士として働くことができます。
※その際には研修期間もあるので、合格すればすぐに仕事ができるわけではありません。
其れ相応の勉学時間が必要とされています。
司法書士に向いている人、向いていない人
司法書士に向いている人は3つの特徴があります。
- 責任感がある人
- コミュニケーション能力が高い人
- ポジティブシンキングの持ち主
司法書士に向いている人はこのような性格を持っている人です。
専門的な知識を持ちながらも、クライアントとの関係性や正確に仕事を遂行する能力が同時に必要。
上司や同僚など事務所内の人間関係も円滑に運べる人であれば、効率よくミスなく仕事ができるという特徴があります。
法律に関わるプロフェッショナルな仕事であるという責任感も欠けてはならない項目だと言えるでしょう。
逆に向いていない人の特徴3つは下記のもの。
- 信頼関係を大切に思えない人
- 引っ込み思案である
- 大雑把で楽観的
正確に物事を進めることができる人でなければ務まりません。
「だいたいこんな感じで…」
「こんなもんでいいっか。」
などの楽観的主義者であればクライアントの信頼も、上司部下同僚の信頼も勝ち取ることはできません。
仕事を厳かにするばかりか、多大な迷惑を欠けてしまう可能性が高いです。
また引っ込み思案に関しては克服できますが、コミュニケーション能力が必須である仕事なので、初めのうちは苦労をするかもしれません。
おわりに
いかがでしたか?以外と司法書士に憧れを抱く人も多いですが、向き不向きはやはり別れる仕事であるでしょう。
試験に合格したからといって、誰でも簡単に稼げるような仕事ではありません。
開業し大きく稼ぐことも可能ですが、必要な能力が伴ってからこそです。
司法書士を目指す人の参考になれれば幸いです。