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銀行などの金融業はどうやって儲けているの?
「銀行はどうやって利益を出しているのか?」
あらゆるところに店舗があり、また種類も豊富な銀行ですが、あんなに人を抱えて店舗もあって経営は大丈夫なのか気になる人も多いはず。
金融関係はどうやって儲けているのか、なぜあんなに店舗を構えることができるのか、気になる人のためにまとめていきます。
銀行はお金を集め、貸し出した金利差で儲けている
銀行は多くの人から『預金』という名目で資金を集め、その集めた資金を金利をつけて貸し出すことで、その金利差で稼ぐ商売です。
銀行に預けているだけで利息がもらえるのはご存知ですよね?要は「多少の利子をつけるからお金を預けてください」と銀行側に自分の資金を我々は預けているということ。
その資金をお金が必要な個人や法人などに、高い利息をつけて貸し付けているため、利益が取れているというわけです。
貸す人は選び、万が一に備えて担保をつける
お金が必要な人に貸し付け利益を出す商売が銀行などの金融業ですが、誰にでも貸すわけではありません。
審査基準に基づいて返済能力があると銀行側が判断した時のみ、貸し付けを行います。
また回収が少し危ういとなれば、担保として資産を押さえておき最低限の資金は回収できるよう保険をかけるので、銀行は滅多に潰れないというわけです。
どのぐらい利益が取れているの?
銀行は一体どのぐらいの利益を得ているのか気になりますよね。少し前の一例ですが下記を参照ください。
三井住友銀行の前期の決算書を見ますと、82兆円の預金を集めて、61兆円貸し出しています。預金利息で支払ったのは1,077億円で、受取った貸出金利息が1兆1,990億円ですので、これだけで1兆913億円も儲けています。
集めた資金を貸し出すことで成り立つ商売です。金融業というものは展開できれば簡単に儲けることが可能と言えるでしょう。
粗利益でこれだけの利益です。店舗展開が安易なのも納得ですね。
かかる費用は何があるの?
銀行の利益は先ほど記述しましたが、銀行にかかる費用は一体どのようなものがあるのでしょうか?
- 店舗の運営にかかる費用(家賃や光熱費など)
- 店舗で働く人の人件費
- ATMなどのシステム管理費
- 電話代などの通信費
- 備品や消耗品など
ざっとこんなもんでしょうか?細かいものを入れればもっとあるかもしれません。
一番大きくかかるのはやはり人件費で、店舗展開にかかる物件などの所得費から工賃なども割高。しかしながら貸し付けによる利益が大きい分資金繰りなど困ることは比較的少ないと考えられます。
金融業を開業するには…
儲かる金融業をやってみたいと考えるのであれば「貸金業務取扱主任者」という国家資格を取得しなければ開業できません。
『日本貸金業協会 資格試験業務センター』で手数料8500円を支払い試験を受けます。営業所につき一人は配置しなければならない資格ですので、ご自身で開業する場合は必須。
資格を取得すれば貸金業として登録を行うことで開業が可能です。しかしながら下記の規定に反する場合は登録できないので注意が必要です。
登録を取り消しされた後5年を経過していない
刑事罰を受け、刑執行終了後5年を経過していない
暴力団員、暴力団員でなくなった日から5年を経過していない
貸金業での不正や不誠実な行為をする恐れがある方
精神的に障害があると認められている方
その他
また開業には相当な資金力がなければ開業はできません。金融業の多くは何かの事業に成功した後に次のステップとして挑む業種です。
信頼が大事な商売であり、『預金』として預けてもらうだけのネームバリューがないと、金融業として開業するのは難しいでしょう。
儲かりやすい商売ですが、その分開業のハードルは高いです。新規で参入するのは難易度は高いといえます。