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養豚家について
私たちの生活に必要な衣食住のうち重要な「食」にまつわる仕事の養豚家。
家畜である豚を育てて流通させる、欠けてはならない仕事ですが、実際のところ養豚家はどういった生活を送っているのか気になりますよね?
今回は養豚家の仕事内容や収入について簡単にまとめていきます。
養豚家の仕事内容
養豚家の仕事内容についてですが、代表的な項目は下記のものです。
- 豚の餌やり
- 豚の種付
- 豚舎内の見回りや清掃
- 子豚の世話
- 餌や備品の仕入れ
- 豚の出荷作業
豚の育成はもちろんのこと、病気を防ぎ肉の品質を高めるために、日々の清掃は欠かせません。
豚を繁殖させ子豚の世話なども業務に含まれ、仕事としては案外ハードなものと考えて間違いないでしょう。
合間合間に休憩を挟むなど時間の余裕はありますが、朝早くから夜まで働くなど時間的拘束は長い印象。一人で養豚場を経営するのであれば、休暇は取りにくいとも言えます。
養豚家の平均年収
養豚家の平均年収は800~1200万円と言われています。これは養豚場を経営している人の年収であり、養豚場で働く従業員であれば年収300~350万円ほど。
年収から計算すると、養豚家として働くと約70万円が月給としての収入である目安。
年収3000万円以上稼ぐ事業者も多い反面、年収200万円程度の養豚家もいるという、年収格差が大きい仕事というのも特徴です。
稼いでいる人はとことん稼げる仕事ですが、向き不向きが別れる仕事とも言えるのでしょう。
初期費用がえげつない養豚家
豚を育てるための広い土地や豚小屋の建設、はたまた豚を購入し出荷するまで育てる餌代など。
初期投資額が平均して5000万円以上かかると言われているのが養豚家です。そのため機材のリースや借り入れ資金の返済、ランニングコストなどの費用を差し引くと月50万円以上稼いでいたとしても、生活は少しキツめであると言われています。
自己資金のみで開業できれば月々の返済はなく安心できますが、多額の費用がかかる養豚家の仕事を選ぶ人は少ないはず。養豚家を目指す人はやはり資金の調達は借り入れで、長期的に返済しながら経営することが主流です。
高額の初期費用がかかるため、収入は多くとも実質生活は苦悩しているケースがあるということを忘れてはなりません。
県によって違いはありますが、養豚家のための支援があるので活用するべき。養豚支援内容についてはこちらをクリック。
口蹄疫などの病気には要注意
口蹄疫とは「牛」「豚」「羊」「鹿」などの家畜伝染病のことです。
ウイルスによる伝染病のことで、口蹄疫にかかってしまった豚は全処分しなければなりません。そのため経営するにあたって最大級の障壁となりうる病。
豚を全処分すれば収入はなくなり、また1から育てていかなければなりません。運転資金として万が一の時に備えて、最低限生活できる資金は置いておかなければ、いざという時に困ってしまいます。
儲かる養豚家の特徴
儲かっている養豚家の特徴についてですが、代表的なものを2つあげさせていただきます。
- 経営管理の徹底 …経営者自身が自分の養豚場をシビアに分析し、問題点の解決や新たな対策などを行うことで、収益率の向上や安定した経営をする考え方が徹底されている。
- 飼養管理技術の高さ …低価格で購入した豚を、より高品質に仕上げて取引をすることで利益率を高めるなどの、養豚家としてのスキルが高い。飼育環境の改善からエサの配合、はたまた繁殖させる技術などが伴っている。
単に豚を育てるというだけでなく、費用対効果のいいエサの分析や、無駄な費用は省くコストカットの精神など。経営者に必要なスキルも同時に必要になってきます。
『安く仕入れて高く売る』儲かる商売の基本ですが、これを再現できている養豚家が儲かっている印象。
自分の育てた豚に銘柄などの付加価値をつける、俗に言うブランド豚などといった販売で収益性を高めている養豚家も。経営管理を徹底的に行うことと、自身のスキルの向上が儲かるためには必須です。
結論:儲かっている養豚家も多い
養豚家として成功を収めることができれば、他の事業に差をつける収入を得られる可能性があります。
ただ同時に失敗している養豚家も多くいるのが現状。脱サラして農業をしたい!などの安易な考えでは失敗をする可能性が高いです。
しっかりとした経営管理、養豚のスキルが携わってこそ、初めて儲かる養豚家になれるといっても過言ではありません。
ただし儲かっている養豚家が口を揃えていうのは「田舎でお金を使うところがない…」ということ。たとえ稼いだとしても、使うところがなくお金を持て余してしまうと悩む人も見受けられます。
緑に囲まれた環境で、ゆったりと仕事をしたいという人にはおすすめの商売なのかもしれませんね。